サバイバーの証言――「私たちはセックスワーカーになりたくなんかない」

【解題】私たちがいつも参考にしている Nordic Model Now! のサイトに掲載された売買春サバイバーの方の証言を訳したものです。NMNと筆者の許可を得て、ここに翻訳掲載します。この方は「匿名」です。

Nordic Model Now!, 2021年5月16日

 私の物語は、初めてちゃんとした彼氏に出会った時に始まる。私がロストバージンした相手だ。彼はとても奇妙な性的ファンタジーを抱いていたが、私はそれに従った。愛というものをまるで知らずに育ったからだ。私はアルコール依存症と暴力に満ちた家で育った。私は愛されることを欲していたし、彼は私のことを愛していると言った。彼は私に、彼の叔父とセックスするよう強要した。その瞬間から私の中で何かが変わり、いっそう利用されやすい存在になった。

 2番目に付き合った彼氏はそのことに気づいていて、肉体的な虐待だけでなく、性的な虐待もしてきた。彼は私をエスコート売春のサイトに登録し、お金のために男たちとのセックスを強要した。いやだと言えば殴られた。最終的に、彼は私を売春店に連れて行った。そこで一晩に20人以上もの男とセックスをして、稼いだお金は一セント残らず彼の懐に入っていった。

 この時、私はまだ21歳だった。すでに3人の幼子がいて、自分ではどうしようもない生活を送っていたので、アルコールに頼るしかなかった。アルコールは私の唯一の友だった。酔えば、自分の存在の惨めさや、ゾッとするようなミソジニー男とセックスしなければならないたびに私の魂に与えられる苦痛を取り除いてくれた。

 私にとってセックスはもう何の意味もなかった。愛されたいという気持ちもなくなっていた。自分で自分を嫌っているのに、どうして誰かが私を愛してくれるだろうか。私はよく神様に祈った。「どうして私をこの地上に置きざりにして、このような苦痛に満ちたひどい人生を歩ませたのですか?」と。私は自分の目的を理解していなかった。

 結局、何年も何年も殴られ続け、お金のために何千人もの男たちとセックスをしたあげく、ようやく勇気を振り絞って、その男との虐待的関係から脱した。

 しかし、セックスワークとの虐待的関係はその後も続いた。私はアルコール依存症で、3人の子どもがいて、お金もなかったからだ。私が知っていたのはセックスワークだけだったので、それを続けなければならなかった。私は17歳のときからずっと搾取されつづけてきたのだ! その間、男から暴行を受けたり、無防備な状態でセックスをしようとされたり、向こうの要求に従わないとお金を返せと言われた。

 私は自分を見失い、役立たずだと感じていた。子供たちは里親に出され、誰もが「私が何をしていたか」を知っていた。最後の部分を引用符で囲んだのは、これは私が望んでやったことではなく、私にされたことだったからだ。しかし、誰も少女や女性が自分の望まないライフスタイルを強いられていることを認めようとはしない。

 どれほど私が自分の人生を終わらせたいと願ったことか。でも本当に自分の人生を終わらせるのは怖くてできなかった。生きていたくなかったけれど、死にたくもなかった。ただ、今までの人生を変えたかったのだ! 私は傷物だった。私はセックスを使ってしか自分の近しい人を得られなかった。最終的にはお金は底をついたので、私はこの痛みをもっと大きな痛みで終わらせようと、片っ端から男と寝た。私は何かをしなければならなかった。

 お酒を断ち、男と寝るのもやめた。自分のために新しい人生を切り開くことにエネルギーを注ぐことにした。そしてついに、惨めさの中から幸せを生み出すことに成功した。私はカレッジに通い、総合大学に入学した。新しい男と出会って子供を産み、今は一人で立派に育てている。

 私の子供は、自分の家に不特定多数の男たちが入ってくるのを見ることはないし、私が男に利用されることもない。私はちゃんとした仕事を持ち、生活にかかる費用はすべて自分で払っている。私は、最初に生んだ3人の子供たちが家に戻って来れるよう闘っている。現在、私はもうすぐ法科大学院を卒業できるところまで来ている。

 私がそのコースを選んだのは、搾取されているせいで犯罪者になってしまった女性たちに法的な援助を提供したいと思い定めたからだ。女性たちが精神的な被害を被っていることに対して、犯罪歴を与えるべきではない。私たちはセックスワーカーになりたくなんかない。それは楽しいものではないし、ダメージはとても大きいのだ!

出典:https://nordicmodelnow.org/2021/05/16/we-do-not-want-to-be-sex-workers-its-not-fun-and-its-so-damaging/

投稿者: appjp

ポルノ・買春問題研究会(APP研)の国際情報サイトの作成と更新を担当しています。

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