リーム・アルサレム「売買春の中の女性たちを対象とした離脱プログラムの実施から得られる教訓」

女性と少女に対する暴力に関する国連特別報告者リーム・アルサレム

2024年10月25日

【解題】以下は、「女性と少女に対する暴力に関する国連特別報告者」であるリーム・アルサレムさんが執筆・発表した、被買春女性の離脱プログラムに関する政策意見書(ポジション・ペーパー)で、2024年6月開催の人権理事会第56会期での「売買春と女性・女児に対する暴力に関する報告書」への補足となるものです。

 女性と少女に対する暴力に関する国連特別報告者(リーム・アルサレム)は、売買春の中の女性と少女がそこから抜け出すための離脱プログラムに関連する課題と提言のために、この文書を作成した。同文書は、国連加盟国、サービス提供機関、関連諸団体に対してガイドラインを提供することを目的としている。また、2024年6月に開催された人権理事会の第56会期において特別報告者が「売買春と女性・女児に対する暴力に関する報告書」[1]を発表した際の対話の中で、離脱戦略に関するさらなる情報を一部の加盟国によって求められたことを受けて作成された。

 情報は主に、NGOや売買春サバイバーから集められたさまざまな提出文書、および、国連特別報告者リーム・アルサレムが2024年に発表した「売買春と女性・少女に対する暴力に関する報告書」に寄せられた意見であり、2次資料も補完的に用いられている。

 売買春に従事する女性と少女たちのニーズに本当に応えるための離脱プログラムを作成する上で根本的に重要なのは、売買春を女性と少女に対する男性の暴力と捉えることであり、性産業や国家が作りだし維持している数々の障壁の存在を理解することである。他にも、離脱支援には性行為の購入者への対策や、売買春からの離脱プログラムを提供する研究、国家のサービス、諸団体に対する支援が加盟国によって提供されることが必要である。そして、複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)を理解することがサバイバー回復の鍵であり、サバイバーの参加を促し、離脱プログラム内で有能なチームを形成するうえで重要である。なすべき課題としては、売買春に関わる女性たちが離脱という考えに関心を持つこと、全体的な治療的ケアを通じた安定化、回復力の強化、そして女性が人生の主導権を取り戻すための支援などが含まれる。

1.概念上の枠組み

(a) 売買春を女性と少女に対する暴力のシステムとして理解すること

 売買春のシステムについて、特別報告者は、性行為を買う個人(通常は男性ないし少年)、その性行為のために買われる個人(通常は女性ないし少女)、そしてこの後者のグループを売春させることによって利益を得たり、その組織化に関与する第三者(そこには、売春店やサイバー関連ビジネスに税金を課すことで利益を得ている「ピンプ国家」も含まれる)によって構成されているものとして説明した。売買春のシステムにおいて、女性やその子どもたちに対して継続的かつ極度の身体的、心理的、経済的な暴力が加えられており、しばしば拷問や非人道的かつ尊厳を傷つける扱いを受けている。これは女性と少女に対する男性の暴力の一形態であり、他の構造的差別とも重なっており、ピンプや人身売買者、国家による強制、誘導、支配、搾取によって促進されている[2]。

 売買春政策としては、私は廃止主義(アボリショニスト)アプローチを推奨する。それは、国家が他者の売買春や人身取引の搾取に関する国際人権基準を堅持し、第三者〔ピンプ、業者など〕を犯罪化し、被買春当事者を非犯罪化する法的枠組みである。廃止主義(アボリショニズム)の法政策の中心をなすのは、性行為に対する需要の主な担い手である買春者を処罰することである。アボリショニズムに基づく諸措置は、女性と少女を売買春の被害から守りつつ、女性と少女が男性と平等な人権を持つことに関する教育や啓発を行なう効果がある。売買春のシステムにいる女性たちには、離脱プログラムや他の支援リソースを提供することで保護と支援がなされるべきだ。

 非難と処罰の対象を被買春女性から加害者にシフトさせることは、女性と少女たちの経験を認め、彼女たちの回復を支援するものになる。被害者が支援を受けるために加害者を通報する義務はなく、彼女たちは当然ながらピンプや業者からの報復を恐れているし、当局と関わることにも恐怖を抱いている。移民や人身売買の過程で犯したかもしれない罪により拘留、起訴、処罰、国外追放されることも恐れている。多くの被害者は、自分たちが受けた犯罪についてだけでなく、自分たちの人権についての情報も、また犯罪を通報する先についての情報も欠いている[3]。被買春被害者に支援を提供する多くの団体が、売買春の全面的な非犯罪化や合法化を推進する人々からの攻撃、誹謗中傷、暴力に直面しており、こうした行為が一部の被害者が助けを求めることを躊躇させている。性的暴行やレイプを受けた女性と同様に、売買春の中にいる女性たちがこのシステムから抜け出そうとするのは、命の危険を感じるような極端な状況に追い込まれてからの場合もある。このような虐待が世間や法制度によって無視され、ノーマルなものとされること(ノーマライゼーション)は、被害者の自尊心をいっそう低下させ、不安や鬱状態を引き起こすものだ。売買春における慢性的な虐待への曝露は、混乱や学習性無力感、絶望感、恐怖をもたらし、被害者が売買春から抜け出すことをますます困難にする[4]。売買春を女性と少女に対する暴力として理解することは、法執行機関や国家のサービス提供者が被害者中心アプローチを発展させ、加害者を非難しながらも介入と支援サービスの提供を可能にする

b. 売買春システムがどのように機能し、女性と少女に何をもたらしているかを理解すること

 売買春システムでは、ピンプや業者が警察からの、あるいはまた暴力的な捕食者たちからの身の安全を、彼らの犯罪ネットワークを通じて提供することがある。国家が他の選択肢を提供しない場合、ピンプが食料や衣服、ドラッグのためのお金や、家族親族を支援するための手段も提供することがある。

 このシステムでは、虐待の被害者が、自分の生活のすべてを支配する虐待者であるピンプに対して、トラウマに基づいた強い感情的結びつき、つまりトラウマティック・ボンディングを形成することがある。これは、極端な権力の不均衡の利用、時おり与えられる報酬や予期しない激しい暴力などを通じて形成される。被害者の認識は歪められ、加害者の考え方や認識を理解することが、生き抜くための手段となる。何らかの「ミス」に対して罰が与えられることで、被害者はミスしたのは自分の責任だと感じ、それゆえ、加害者によるわずかな親切にさえ感謝することがある[5]。

 ピンプや人身売買者が被買春女性を支配しその隷属状態を維持するために用いる手法には、さまざまなものがある。たとえば、「愛情攻勢」、債務奴隷状態の維持、強制的な薬物依存、強制妊娠、自我の解離部分を意図的に発達させて売買春を行なわせること、社会的孤立や感覚の遮断、個人情報の暴露やドキシング、脅迫、身分証明書を取り上げること、性別のステレオタイプに合わせた手術の強要、心身の耗弱、被害者本人およびその家族への侮辱と脅迫、恣意的に設定されたルールに違反することに対する制裁、売春店にいる「権利」のための料金の支払い、絶え間ない監視(刑務所内でさえ)、さまざまな儀式の強要、殺人、あるいはそれを強制的に見させること、ランダムに報酬を与え、ランダムにそれを取り上げることなどである[6]。さらに、拷問、口頭での性的嫌がらせ、強制的に裸にすること、レイプ、性的な侮辱、体をまさぐるといった身体的な性的嫌がらせ、基本的な衛生さえ許されないこと、さらに洗脳や教化、暴行といった体系的な手法が、売買春における女性が性行為の買い手やピンプの要求に抵抗しないようにするために使用される[7]。売買春産業こそ、強制的な支配に慣れさせそれを被害者に受容させる上での主要な場であり、ピンプは拷問の最も普遍的なインストラクターの一人と位置づけられる。その目的は、女性の自律性を破壊し、できるだけ従順な服従状態に陥れることにある[8]。

 売買春システムに関与している人々にはさまざまな役割があり、その関与の程度もさまざまな。人を売買春へと誘導したり、その手助けをする「協力者」、逃げようとする被買春女性を暴力で抑え込む「ごろつき」や、性行為の購入者が待つ場所まで女性を運ぶタクシー運転手などだ。また、歳をとったり、日々の有償レイプの回数を減らすことなどを目的として、一部の被買春女性が、他の女性たちを売買春に誘い、輸送し、管理するためにアシスタントのピンプとして働かされることもある。ピンプの人身売買ギャングや犯罪組織は、売買春で被害者を管理し、他のピンプに売り渡して支配を維持している。人身売買業者は、住居、売春店、インターネット上のプラットフォーム、新しいビジネスモデル、カジノ、動画撮影スタジオなどで人をリクルートし、輸送し、受け入れ、移動させることがある[9]。ピンプと人身売買業者は、保育施設や避難施設など脆弱な被害者がいる場所に偽装NGOや機関を使って被害者をリクルートし、虐待や搾取する場合もある[10]。売買春ビジネスはしばしば違法活動や犯罪と密接に結びついており、合法的・非合法的な収入を生み出す(場合によっては政府機関の監督や積極的な関与がある場合もある)[11]。これは、被害者を助けようとする団体にとって特に危険な状況である。売買春のシステムが成立するのは、性行為を買う人々が存在し、売買春を合法化ないし非犯罪化、あるいは暗黙のうちに容認する国家があるためである。

 売買春システムは、当事者の離脱に対して以下のような複数の障壁を構築・維持している[12]。a) 個人的な障壁として、薬物やアルコールの使用、身体的・性的・精神的な健康問題、幼少期の暴力や虐待の経験、若年での売買春の開始など。b) 関係的な障壁として、社会的支援の不足、裏切られたことや人間不信や自責の念による社会的つながりの欠如など。c) 売買春への参入の強要とその継続の強要、逃げようとするとピンプや人身売買者による自分や家族への暴力の脅迫。d) 構造的な障壁として、貧困や家族を養う必要性、ホームレス状態や他の安全でない住居、前科、教育や財政、正規の仕事の機会の不足など。e) 社会的な障壁として、社会的スティグマも存在する。女性が他国に移住したり、強制的に見知らぬ言語が話される場所に連れて行かれたりした場合、そのこともまた障壁となる。有効な離脱プログラムは、上記の障壁に対処し、長期的な治療と回復のプロセスを支え、ちゃんと生活できるだけの収入を提供することで、売買春のないコミュニティを作り出すことが求められる

c. 離脱プログラムおよびその他の構造的措置への資金提供

 売買春から離脱することは、離脱した女性に長期的な利益をもたらし、ピンプや買春者によるさらなる被害から市民を守るためのコストや、売買春に関連する長期的な健康問題の負担を減らすことで、国にも利益をもたらす[13]。法執行、移民、医療や福祉に関わる政府関係者の協力により、被害者の特定、支援サービスへの紹介とアクセス、そして包括的かつ人権重視の対応が改善される。この回復支援を設計・実施するのに最も適しているのは、すべて女性スタッフからなる独立した専門のフェミニスト団体である[14]。政府や官民パートナーシップにより、サバイバーに対する教育や職業開発の機会が増加する[15]。

 国は、メンタルヘルスと女性や少女に対する暴力の根絶に関連した長期的な資金提供を策定するべきだ。また、ピンプや人身売買業者の資産を没収し、被買春女性に対しても暴行や強姦を受けた女性と同様に被害者補償基金を提供するべきである。売買春や性的搾取、ポルノグラフィの影響について、警察、司法、医療システム、一般市民、教育機関に対する継続的な研修には、売買春がもたらす被害(トラウマ性ストレスを含む)に関する実証的な証拠、被害者中心の知識、サバイバーの意見を含める必要がある。また、すべての政府職員や非政府組織に対し、女性や子どもの購入や搾取を行なった場合、特にオンラインでの搾取に対して厳しい罰則を課す倫理的なガイドラインを徹底するべきである。

 性行為の買い手に対するさまざまな抑止策は、売買春サバイバーの支援プログラムが社会の変化に適合したものになるためにも導入されるべきだ。具体的には、罰金や懲役、街中やホテルでの警察による職務質問、オンラインでの妨害(特に女性警官による取り締まり)などが含まれる。6ヵ国を対象にした報告書によれば、文化の異なる国々でも懲役刑が最も効果的な抑止策であることが示されている[16]。また、種々の予防策も確立されるべきで、社会的態度、文化的な家父長制の価値観、経済的な要因が買春者に関わる主要な課題とされており、教育的ダイバージョン・プログラム〔刑罰に代って教育的方法をとること〕[17]やポルノに関する意識啓発講座などを通じてこれらに対処する必要がある[18]。しかし、緊急かつ重要な課題は、性行為の買い手を強姦、拷問、その他の深刻な人権侵害と同様に、女性や少女に対する暴力犯罪の加害者として起訴することである。

 ピンプ行為や売春への引き込みを防ぐためには、外国人や難民などの脆弱な立場にある女性と少女(難民申請者や避難民を含む)に対して、尊厳のある保護的な移民政策を提供すること、若者に対して経済的安定および住宅を提供すること、両性の平等を達成するためのフェミニスト的な公共政策を強化すること[19](教育、非ステレオタイプな性教育、まともな仕事、家族ケアの負担の公平な分担を含む)が必要である。また、ポルノ業界、美容産業、エンターテインメント業界によって被害者のグルーミングが促進されている現状に対しても、国家は対策を講じるべきだ。

II. 離脱プログラムに関する課題と提言

a. 複雑性PTSDを理解すること

 売買春に従事する女性が受けるトラウマに基づく身体的・精神的な被害は、戦闘経験のある退役軍人に匹敵する[20]。この被害には、外傷性脳損傷や、持続的な人格変化を特徴とする心理的障害、高リスクでの自傷ないし他人による被害の再発、うつや解離、不安の症状、解離性障害、そして最も深刻なものとして、急性かつ複雑性の心的外傷後ストレス障害(PTSD)が含まれる。これらはすべて、耐えがたいストレスや故意の残虐行為によって引き起こされる。

 複雑性PTSDの診断の臨床的意義は、長期的ないし多重のトラウマに繰り返しさらされたり、きわめて危険で恐ろしい出来事、あるいはそれらの連続的な出来事にさらされたサバイバーが経験する症候群を説明するために最初に提案された[21]。ただし、複雑性PTSDがPTSDとは区別される公式な診断として正式に導入されたのは、国際疾病分類第11版においてであり、近年になってからのことである[22]。さらなる研究が必要ではあるものの、この症状は売買春当事者の女性と少女に一貫して見られるものであり、その深刻さを物語っている[23]。そこには、フラッシュバックや悪夢によるトラウマの再体験、トラウマの記憶を避けようとする意図的な回避、そして過覚醒や過度の驚愕反応を伴う現在の脅威の感覚だけでなく、情動調整の障害、自己概念の障害(失敗や無価値と感じる)、そして他者との関係の中での疎外感や親密さを感じることの困難さといった問題も含まれている。これらの症状は、日々の生活に重大な支障をきたす。

 ジュディス・ハーマンによると[24]、複雑性PTSD(CPTSD)からの回復には、3つの段階がある。予測不可能な危険から安定した安全へ、解離したトラウマから認識された記憶へ、そしてスティグマを着せられた孤立から社会的なつながりの回復へと、徐々にシフトしていくことが必要である。まず安全を確立すること。身体のコントロールに集中することから始まり、しだいに環境のコントロールへと進んでいくこと。これには、基本的な健康ニーズへの注意、睡眠、食事、運動といった身体機能の調整、トラウマ後症状の管理、自己破壊的行動の抑制が含まれる。環境面では、安全な住居、経済的な安定、移動の自由、安全な人間関係や支援、日常生活を守る力の確保が求められる。次に記憶に到達すること。トラウマ的記憶を再構築・再処理し、意味や感情を整理し、失ったものを悼み、トラウマを統合することで、回復や新たな希望、生活再建へのエネルギーを見出す。そして最後に、自分自身と再結合すること。自分が被害者であったことやその影響を認識し、これらの教訓を人生に取り入れて、感情的なスキルを高め、プレッシャーを乗り越え、エンパワーメントとコントロールを得た状態で境界線を保ちながらも、自分の望むこと、新たなアイデンティティや取り組みに集中する。異なる種類のグループを通じて社会的なつながりを回復することは、治療的に重要な影響を持つ。

 この最終段階、または再統合とも呼ばれる段階は、一貫した定義がなされておらず、他の2つの段階と比べて臨床および研究面での注目が少ない[25]。離脱サービスを提供する臨床医には、多くの国で拷問リハビリテーションセンターが使用している全人的または多面的な治療モデルを考慮するよう推奨されている。これらの治療センターは国家機関〔警察や収容施設〕による拷問に焦点を当てており、生物心理社会的アプローチを用いて拷問による医療的、心理的、関係的なダメージを治療する[26]。PTSDの治療プロトコルは開発されているものの[27]、売買春からの離脱を支援する組織と密接に連携し、生涯にわたって続く可能性のある複雑なトラウマ症状に対処する必要がある。中には、長期間(2~6年以上)の全人的、個別的、多部門にわたる支援が必要と考える経験もあれば、中期(6~24ヶ月)の集中的で全人的なグループ・プログラムに個別ケース支援も併せた形で、より迅速で持続可能な結果を提案する意見もある。グループ・プログラムは、仲間同士の動機づけや支援、成功指標の明確化を通じて結果を加速させることが観察されている。

b. 専門性と熱意を備えたチームの採用と維持

 売買春からの離脱プログラムには、十分な報酬を受け取る高い訓練を受けたスタッフ、専門家、ケア提供者が必要で、多くの場合、複数の専門分野に精通し、バイリンガルまたはマルチリンガルであることが求められる。家庭内暴力やレイプ緊急避難センター、メンタルヘルス施設、青少年や移民のプログラム、薬物とアルコールのリハビリプログラム、女性健康クリニック、投獄された女性や拷問を受けた女性、退役兵士などとの実務経験があるとプラスになる。スタッフはトラウマ、精神疾患、薬物やアルコール依存、性依存とその治療法に関する訓練を受ける必要がある。また、被買春女性の間に見られる生存のための不適応な戦略(他の女性との対立、言葉や身体の争い、ギャンブルや計画性のない浪費、操作や情緒的依存、自己破壊的行動、自分の子どもの世話に関する深刻な問題、自殺未遂、そして「支援者」のように見える人への不信感など)にも対処しなければならない。

 被買春女性を支援する人々は、フラストレーションを感じたり、圧倒されたり、時には危険を感じたりすることがある。紛争解決スキル、積極的傾聴、そして創造的な介入技術が成功の鍵となる。スタッフは、仕事中に自分の脆弱性が刺激されないように、性的虐待や搾取に関する自らの過去についてもあらかじめ向き合っておく必要がある。こうしたニーズを考慮すると、離脱支援に携わるスタッフには、複数のレベルでのスーパービジョン、振り返りの場、サポートサークル、そしてスタッフの健康プログラムが必要だ。彼らは売買春の現場で女性たちが経験する深刻な性暴力やトラウマを目の当たりにしており、それによって二次的トラウマがスタッフ自身にも生じる可能性があるからだ。離脱プログラムの環境では、あらゆる形態のセクシュアルハラスメント、レイプ、その他の形態の暴力が排除されるべきだ。このような場でスタッフによって加えられる危害のほとんどは男性によるものであるため、女性のみのスペースやチームが推奨される。何が効果的で(そして何が非効果的で)あったかを判断するため、定期的なフォローアップと評価も必要である。

c. ピアサポートとアドボカシーの提供

 少なくとも2年以上売買春から離れているサバイバーは、離脱プログラムに不可欠な存在だ[28]。彼女たちはすべてのフェーズにおいて重要な役割を担っている。誰が被害者なのか確認し、離脱を妨げている具体的な障壁が何であるのかを見極め、シェルターやプログラムへの被害者の参加を支援し、文化的な仲介役を果たし、再統合プログラムの支援や設計に関与するなど、だ。サバイバーは他のサバイバーに対して、他のスタッフにはできない形で恥の感情を軽減するサポートができる。他のスタッフと同様に、売買春のサバイバーは、売買春に入るに至った要因や強制的な条件を説明し、自分たちの経験における共通点や違いを認識することで自尊心を高め、売買春システムから抜け出すことは困難だが可能であることを明らかにし、他のサバイバーの自伝[29]を読んだり自分の体験を書き残したりする動機づけを行うことで、治療に貢献することができる。また、彼女たちは自助グループや支援コミュニティのネットワークを作り、他のサバイバーとつながりを持つ機会を提供する。

 一部のサバイバーは人権活動家となり、強力な性産業ロビーに対抗しながら、彼女たちを人権侵害の被害者として認識する法律および刑事司法改革のために活動している。また、自らNGOを設立するサバイバーもいる。彼女たちは他の被害者が国内外の法制度を理解できるように支援し、ロビー活動のスキルを提供し、世間に情報を伝え、公的政策を提案する力を与えている。多くのサバイバーは、自分自身や他の被買春女性のために声を上げ、意識向上や教育キャンペーンに積極的に参加することが、自身の治療にもつながると感じている。売買春サバイバーは協力的かつ意義のある形で関与する必要があり、可能なかぎりリーダーシップの役割を担うべきだ。彼女たちにはボランティアを強要されるべきではなく、他の専門家と同様にその時間と知識に見合う適切な報酬を受け取るべきである。

d. 売買春の中の女性たちに、売春システムから抜け出すという考えを抱かせる

 売買春から抜け出すことは直線的なプロセスではない。専門家によれば、抜け出すには通常何度も試みが必要だが、アボリショニズムの法律や支援サービスが存在する国では、被買春女性が支援を求めるときにサポートされる可能性が全体的に高くなる。

 実際には、売買春に関わっていることをサービス機関に伝えて支援を求める女性はほとんどいない。ごく少数の女性が、幼少期の個人的な資源や回復力、あるいは偶然的な助けのおかげで「自己離脱」できることがあるが、多くの女性は「自ら決断して」売買春のシステムから抜け出すことはほとんどない。ある調査では[30]、売買春に入ったばかりの女性たちが、離脱の計画を語り、売買春を「一時的なもの」として捉えて、職業訓練コースを受けたり、ビジネスを始めたりといった計画を立てていたが、大きな経済的圧力のためうまくいかなかったと述べている。彼女たちには選択肢がなく、性産業に戻るしかないと感じ、打ちひしがれ、閉じ込められたように感じる中で、事態に対処するために薬物やアルコールの摂取を増やしている。離脱の道を歩み始めるのは、人生の転機や危機的な状況がきっかけとなることが多く、新しい関係、妊娠、出産、母国で親族が重病にかかること、性病に感染したり、売買春による健康問題を抱えること、暴力の被害に遭うこと、特に極端な暴力や命の危険を伴う事件を経験すること、虐待的な関係から離れること[31]、または依存症が再発することなどがある。他にも、加齢の自覚や身体的・精神的な疲弊、買春者の関心を引き続けることができなくなること、子供の食料や住居の欠乏といった理由も含まれる。売買春に長く留まれば留まるほど、完全に抜け出すことが難しくなるとも言われている。

 諸団体は、女性を売買春システムに完全に没入させないために多様な戦略を実施する必要がある。信頼を築き、被買春女性が社会に関与できるようにするため、危機的な瞬間に介入し、女性が恥や罪悪感、希望の欠如、可能性への信頼の欠如、感情の麻痺、第三者による支配や有害な関係に対する不信を克服できるように助ける必要がある。絶えずアウトリーチ活動を実施する必要があり、休憩所、ドロップインセンター、ホームレスセンター、また、路上や刑務所などで、緊急物資や食料を配布したり、ホットラインやヘルプライン、匿名のオンラインチャット、救出/排除作戦を行ったり、わずかな助けを求める呼びかけに迅速に反応したり、被害軽減支援などの特定のサービスへの紹介を行うべきだ。提供または紹介される基本的な安全ニーズには、コミュニケーション用の電話、借金の返済や家に送るための資金、暴力的なパートナーやピンプからの逃避支援、救出、安全なシェルターや住居、食料、身体的および精神的健康の緊急医療、育児、複雑な妊娠前後のケアや中絶ケアなどが含まれる。

e. 全人的な治療ケアによる安全の確保

 一時的な避難所を提供し、その後に安全な長期的住居を確保することと、心身両面の健康サービスを提供することは、サバイバーを売買春から守るための基本的な要素だ。一部のサバイバーは、少なくとも被買春女性には売買春から抜け出すためにトラウマ療法が必要だと正当に指摘している人もいる。トラウマ治癒に関する研究は、心、身体、感情に働きかける全人的な療法ケアを含んでいる[32]。初期安定化は、被害者の気持ちを安定させ、集中させ、落ち着かせるのに役立つ心理感覚技術を通じて対処できる。これらは、自分自身や他者とのつながりを促し、社会的調和を見出し、恐れや怒りといった強い生存感情によって麻痺させられたポジティブな感情や互恵性を探る手助けをする。さらに、内面の落ち着き、リラクゼーションを促進し、痛みやトラウマの身体化や炎症を減少させ、トラウマの記憶を管理し、楽観主義や希望をインストールするために脳を再プログラムする手助けも行なう[33]。

 グループ・プログラムにおける初期安定化は難しい。なぜなら、仲間の中で再トラウマ化が起こり、依存症、不安、そして有害な習慣が、生きのびるのに必死である必要がない場所で現れがちだからだ。安定化の可能性を高めるためには、女性や時には子供たちのためのシェルター、安全な家、または田舎や自然に囲まれた場所での一時的な宿泊施設が推奨される。これらの場所は一般には知られていないことが望ましい。被害者にリスクを生じさせる可能性があるからだ。サバイバー同士をルームシェアにするのは避け、個別の食事準備の選択肢を提供し、快適で家庭的な空間を用意することが基本である。そこで快適な睡眠、健康的な料理、ビタミンやミネラルの補助が提供されるべきだ。また、医療、歯科、精神科、心理的ケアが必要で、評価、紹介、緊急サポートを実施し、プログラムの後半で進捗を評価することが求められる。

f. 自己と他者とのつながりを再構築し、回復力を高める

 売買春当事者の女性たちは、捕食者が支配する恐ろしい虐待のシステムの中で生きのびるための力を見つけてきた。彼女たちの内なる強さは、認められ尊重されるべきだ。安全な場所にいるときは、徐々に身体的および精神的介入や専門的治療、精神的および個別/グループ心理療法を始め、過去のトラウマや逆境の体験に向き合うことが推奨される[34]。被買春女性の子供たちも、世代を超えたトラウマを避けるために、同様の全人的な治療が必要だ。これは、子供の性的搾取を防ぐためでもある[35]。母親の育児スキル、ポジティブな子育て、母親と子供のための心理的カウンセリングは、母親の治療が子供の治療と保護に影響を与え、その逆もまたしかりであることを示している。感覚と感情を再び活性化させ、売買春システムには存在しない自然な生活リズムを見つけるために、他にも多くの選択肢を探る必要がある。たとえば、自然との接触、野菜畑や農業での作業、動物の世話、養蜂、アートやクラフトへの関与、掃除、料理、子供の世話、作業の分担などの定期的かつ計画的な活動が考えられる。

 被買春女性が男性パートナーとの関係を維持する能力は、しばしば、性的行為の買い手との否定的な経験、有害な美の基準、社会的期待によって深刻に影響を受ける。そのため、感情的な自立性や健康的な親密な関係、男女間の平等な関係は、取り組むべき重要な要素である。自分の身体、性的活動、生理衛生、避妊方法、性感染症についての基本的な知識も必要になるかもしれない。

 回復力を強くすることは、自己肯定感を高め、帰属意識、目的、人生の意味を与える活動やネットワークによって、本人を強くすることも含まれる。感情の調整、さらにまた感情の発散のために推奨される活動には、遊び、スポーツ、文化、感情的知能を習得するための活動、精神的な出会い、チームワーク、連帯、仲間同士の交歓、姉妹の絆、祝日や文化的慣習を共有すること、支援ネットワークの構築がある。自然の散策や自衛コースは、トラウマに対する「戦う」反応を強化するために利用されている。その他の重要な課題は、健全な金銭管理の実践を習得し、お金との関係を改善することで、経済的自立を達成することである。人権と女性の権利に関する政治的エンパワーメントを、フェミニストの視点から強調し、サバイバーたちとの共同の努力として進めることが重要である。

g. 自分たちの生活をコントロールする力を取り戻す

 効果的な離脱プログラムを通じて、女性とその子供たちは、売買春システムで用いられている有害な対処メカニズムや自己防衛メカニズムから徐々に離脱し、社会で健康で充実した生活に必要なポジティブなものを学ぶ。彼女たちは自分の強さを発見し、仕事に関するだけでなく、レジャーに関する夢や希望を探求できるようになり、新しい興味、機会、情熱につながり[36]、従来の従属的なジェンダー役割を超えるインスピレーションを見つけられる。女性たちは自分自身のために新しいアイデンティティと生活を築いていると言われている。

 ある団体は、包括的で調整されたケース管理を強調し、個別の計画と継続的な更新を行なっている。別の団体は、これをライフコーチング、メンタリング、指導、エンパワーメント、解放と呼んでいる。ケースマネージャーは、女性がサービスネットワークを使えるよう支援し、サービスや人権へのアクセスを要求する力を強めるアプローチを取っている。女性は、社会福祉士やカウンセラーと協力しながら、自分の未来をコントロールし、計画できる主体性を持つ大人として見られる[37]。

 初期の課題として女性やその子どもたちが直面するのは、必要に応じた言語スキル、読み書き能力、コンピュータリテラシーであり、それは個別の学校支援、家庭教師、課外活動を通じて解決される。重要なのは、移民の合法的地位、身分証明書の取得、居住許可証または帰還、年齢の評価、暴力の被害者としての認識、亡命または再定住の権利を求めるなどの法的支援であり、子どもたちの親権を回復することや児童扶養手当、その他の家族に関連する問題、健康保険の申請と取得、身体的、性的、リプロダクティブ、そしてメンタルヘルスの治療を継続することなども含まれる。

 個人の安全と司法へのアクセスには、犯罪組織や元パートナー、またはその家族から離れることや、暴力的なパートナーやピンプに対する接近禁止命令を取得することが含まれる。また、女性の未払いの税金を解消するための法的支援、必要に応じて裁判過程での女性支援、多様な犯罪に対する被害者補償のアクセス、売買春のシステム内で生きのびるために犯した勧誘罪やその他の犯罪(食料や衣類の窃盗、薬物の販売、他の移民の密入国など)に関する前科を犯罪記録から削除することも含まれる。

 不可欠の支援は、手頃な価格の賃貸住宅、一時滞在用アパート、住宅協同組合、保護住宅などの安全で手頃な住居を見つけることにもかかわっており、それは他の分野での発展のためにも重要だ。被害女性は自分の興味や職業訓練、人間関係や労働スキルを探り、まともな雇用に向けてインターンシップや銀行の利用、雇用の利点や給与制度の理解、短期で柔軟な雇用訓練、パートタイムの仕事、長期的な就職支援などを受ける必要がある。これによって、徐々に尊厳や自信、集中力、定期的な仕事スケジュールやその要求に応える力が回復する。支援団体はまた、サバイバーの多様な分野への職業的な参加を支援したい企業と提携を築いている[38]。

 女性は、生活や家族を支えるために必要なスキルや知識、起業のためのマイクロクレジット支援や初期の設備が必要なことが多い。定期的な収入が得られるまでの間、6ヵ月から2年間、または別の収入源を得るまでの生活費をまかなう月額の手当が推奨され、インセンティブが支援効果を高めることもある。他の女性は、適切な支援が受けられれば、技術や専門的な教育の目標に向かうこともできる。これには、住居、交通手段、子どもの世話や財政面に関連する補助金、コンピュータ、リサーチやライティングスキルの提供が含まれる。

 彼女たちは、自分の力で個人的・経済的な自立を達成し、売買春に戻らないためのコミュニティ支援ネットワークを築き維持するために、継続的だが依存的でない寄り添いが必要だ。ネットワークには、連帯基金、ローングループ、子育てネットワーク、サバイバーやセルフヘルプの安全グループ、そして本人が選んだ精神的・宗教的なコミュニティなども含まれる。特に難しいのは、自己管理、忍耐力、ライフスタイルの変化、家族の支援が欠如していること、スティグマ、トラウマの継承や障害などの問題、売買春が子どもたちに及ぼす影響、そして他の家族メンバーへの責任だ。

2024年10月

*女性及び女児に対する暴力に関する特別報告者は、国連人権理事会の特別手続きの任務として、いかなる政府や組織にも属さず、個人として活動している。

[1] 特別報告者は情報提供の呼びかけに応じて意見を送ってくれたすべての人々に再度感謝している。機密ではない提出物は、こちらのリンクに掲載されている。https://www.ohchr.org/en/callsforinput/2024/callinputreportspecialrapporteurviolenceagainstwomenandgirlshuman.

[2] 以下を参照。A/HRC/56/48, Reem Alsalem, Prostitution and Violence Against Women and Girls, Report of the Special Rapporteur on violence against women and girls, its causes and consequences, 2024, https://www.ohchr.org/en/documents/thematicreports/ahrc5648prostitutionandviolenceagainstwomenandgirlsreport.

[3] CEDAW General Recommendation No. 38 (2020) on trafficking in women and girls in the context of global migration.

[4] Judith L. Herman, Trauma and Recovery: How to Overcome the Aftermath of Violence, NY Basic Books, 1992〔ジュディス・ハーマン『心的外傷と回復』みすず書房、1997年〕; Romero Inmaculada, “Uncovering Violence: intervention for prevention and change,” Papers of the Psychologist, no. 88, 2004.

[5] Graham, D. L., Rawlings, E. I., & Rigsby, R. K. Loving to Survive: Sexual Terror and Women’s Lives, 1995;Chitra Raghavan and Kendra Doychak, “Trauma-coerced Bonding and Victims of Sex Trafficking: Where do we go from here?,” International Journal of Emergency Mental Health and Human Resilience, Vol. 17, No.2, 2015.

[6] Harvey Schwartz, Jody Williams and Melissa Farley, “Pimp Subjugation of Women by Mind Control,” Prostitution and Trafficking in Nevada: Making the Connections, 2007; and Mabel Lozano, The Pimp: The real story about the business of prostitution, 2017.

[7] Farley, M. and Kennedy, M. A., “Torture and its Sequelae among Article: Torture and its sequelae among prostituted women in the United States, European Journal of Psychotraumatology, 2024.

[8] Judith L Herman, Invisible in Plain Sight,Preface to Prostitution, Trafficking and Traumatic Stress, 2004.

[9] Finn, M.A. & Stalans, L.J. “How Targeted Enforcement Shapes Marketing Decisions of Pimps: Evidence of Displacement and Innovation,” Journal: Victims & Offenders, 2016.

[10] Tamara Blakemore, James Leslie Herbert, Fiona Arney, Samantha Parkinson,The impacts of institutional child sexual abuse: A rapid review of the evidence,” Child Abuse and Neglect, Vol 74, 2017.

[11] Guojun He, Wenwei Peng, Guns and roses: Police complicity in organized prostitution, Journal of Public Economics, Vol 207, 2022.

[12] この分類は以下の文献から取られた。Lynda Baker, Rochelle Dalla, and Celia Williamson, “Exiting Prostitution: An Integrated Model,” Violence Against Women 16:5 2010, summarized in Ruth Breslin and Mary Canning, Pathways to Exit: A study of women’s journeys out of prostitution and the response to their complex support needs, The Sexual Exploitation Research Programme, University College of Dublin, 2023.

[13] 以下を参照。Prost Cost: Estimate of the economic and social costs of prostitution in France, report, Mouvement du Nid and Psytel, 2015, mentioned in Ruth Breslin and Mary Canning, opus cit.

[14] Nusha Yonkova, Assisting Trafficked Women: Best Practice Principles of Assistance to Migrant Female Victims of Trafficking for Sexual Exploitation, guide by Anna Zobnina on Immigrant Council of Irelands report, 2018.

[15] Marian Hatcher, Alisa Bernard, Allison Franklin, Audrey Morrissey, Beth Jacobs, Cherie Jimenez, Kathi Hardy, Marlene Carson, Nikki Bell, Rebecca Bender, Rebekah Charleston, Shamere McKenzie and Vendita Carter, “Exited Prostitution Survivor Policy Platform”, Dignity: A Journal on Sexual Exploitation and Violence: Vol. 3: Iss. 3, 2018.

[16] Melissa Farley, Inge Kleine, Kerstin Neuhaus, Yoanna McDowell, Silas Schulz, Saskia Nitschmann, “Men who pay for sex in Germany and what they teach us about the failure of legal prostitution: a 6-country report on the sex trade from the perspective of the socially invisible ‘freiers’,” report, 2022.

[17] 以下を参照。Trade Offender Programs (STOP) in Canada, USA and France.

[18] 以下のサイトを参照。https://culturereframed.org/ ; https://braveeducation.org/pages/whybraveeducation.

[19] Héma Sibi, Last Girl First! Prostitution at the intersection of sex, race & class-based oppressions, International Coalition for the Abolition of Prostitution, 2022.

[20] Melissa Farley, Ann Cotton, Jaqueline Lynne, Sybille Zumbeck, Frida Spiwak, Maria E Reyes, Dinorah Alvarez, Ufuk Sezgin, “Prostitution and Trafficking in 9 Countries: Update on Violence and Posttraumatic Stress Disorder,” Prostitution, Trafficking and Traumatic Stress, 2003.

[21] Judith L. Herman, “Complex PTSD: A syndrome in survivors of prolonged and repeated trauma, Journal of Traumatic Stress, 1992.

[22] World Health Organization, International classification of diseases for mortality and morbidity statistics, 2018.

[23] Laurel Mayfield-Shwartz, Severity of trauma exposure and complex posttraumatic stress disorder symptomatology in women who prostitute, Dissertation Submitted to the Faculty of the California Institute of Integral Studies, 2006.

[24] Judith L. Herman, Trauma and Recovery. NY Basic Books, 1992.〔ハーマン『心的外傷と回復』〕

[25] Maria Condon, Michael A. P. Bloomfield, Helen Nicholls & Jo Billings, “Expert international trauma clinicians’ views on the definition, composition and delivery of reintegration interventions for complex PTSD,” European Journal of Psychotraumatology, 14:1, 2023.

[26] Hárdi, L., & Kroó, A. “The trauma of torture and the rehabilitation of torture survivors,” Zeitschrift für Psychologie, 219 (3), 133-142, 2011; Jaranson, J.M., & Quiroga, J. “Evaluating the services of torture rehabilitation programmes,” Torture, 21 (2), 98-140, 2011.

[27] Lisa M. Najavits, Seeking Safety: A Treatment Manual for PTSD and Substance Abuse, 2001.〔リサ・M・ナジャヴィッツ 『PTSD 物質乱用治療マニュアル――シーキングセーフティ』金剛出版、2017年〕

[28] Norma Hotaling, Autumn Burris, Julie Johnson, Yoshi M. Bird, Kirsten A. Melbye, “Been There, Done That: SAGE A Peer Leadership Model among Prostitution Survivors,” Farley, M (ed) Prostitution, Trafficking and Traumatic Stress, 2004.

[29] サバイバーによる自伝としてたとえば以下のものがある。Linda Susan Boreman, Out of Bondage, 1986; Tonya Flint-Vega, Hustled: My Journey From Fear to Faith, 1998; Nelly Arcan, Whore, 2001; Lily Burana, Strip City: A Stripper’s Farewell Journey Across America, 2001; Traci Lords, Underneath it all, 2004; Sarah Katherine Lewis, Indecent: How I Make It and Fake It as a Girl for Hire, 2006; Maria Galindo & Sonia Sanchez, Ninguna mujer nace para puta, 2007; Rosen Hicher, Rosen… Une prostituée témoigne, 2009; Christine Stark, Nickels: A Tale of Dissociation, 2011; Rachel Lloyd, Girls Like Us, 2011; Marcela Loaiza, Lo que fui y lo que soy, 2011; Rachel Moran, Paid for: My Journey through prostitution, 2013; Caroline Norma & Melinda Tankard Reist (eds), Prostitution Narratives: Stories of Survival in the Sex Trade, 2016; Grizelda Grootboom, Exit! A true story, 2016; Amelia Tiganus, La Revuelta de las Putas: de victima a activista, 2021; Mia Döring, Any Girl: A Memoire of Surviving Prostitution in Ireland, 2022; Huschke Mau, Dehumanized: Why we dehumanize prostitution, 2022; Rose Hunter, Body Shell Girl, 2022; Mary Luz Lopez, La guerra me hizo puta, 2023; Karla de la Cuesta, Todo a la luz, 2024.

[30] 以下の文献で言及。Breslin et Al, Confronting the harm: Documenting the prostitution experiences and impacts on health and wellbeing of women accessing the Health Service Execute Women’s Health Service, 2021.

[31] Roger Matthews, Helen Easton, Lisa Young, Julie Bindel, Exiting prostitution: A study in female desistance, 2014.

[32] Judith Herman, Trauma and Recovery, 1992〔ハーマン『心的外傷と回復』〕 and Bessel Van der Kolk, The Body Keeps the Score: Brain, Mind, and Body in Overcoming Trauma, 2015.〔ベッセル・ヴァン・デア・コーク『身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法』紀伊國屋書店、2016年〕

[33] 例として以下のものがある。Rhythm Exercises, Singing, Dance and Biodance, Theater, Tai chi, Qiqong, Karate, Martial arts, Music therapy, Equine Assisted Therapy, Play Therapy; Yoga, Breathing and Meditation; EMDR, TFT Tapping, Havening, Neurofeedback, Mindfulness, Art therapy, Photography; Massage, Craniosacral therapy, Feldenkrais, Acupuncture, Reflexology, Emotional Freedom Technique, Reiki, Aromatherapy, Grounding, among many others. See also Resources for Resilience, Association for Comprehensive Energy Psychology at https://r4r.energypsych.org/.

[34] Adverse childhood experiences, US Center for Disease Control and Prevention, study, 2015.

[35] Mondragón Izara, et al. “Prostitution in Migrants: Is only Womens Sexual Health Relevant? Literature review and description of the mental state of a group of migrant women in prostitution and their children,” Colombian Journal of Psichiatry, No. 2, 2024.

[36] Matthews et al, opus cit.

[37] ヨーロッパの団体としては以下のものがある。https://www.migrantwomennetwork.org/victims-specialist-services/ 世界全体としては以下を参照。 https://www.capinternational.org/convening/#map; https://catwinternational.org/about/#partners.

[38] 教育、収入創出活動、職業紹介プログラムに関する世界各地の事例については以下を参照。Jonathan Machler and Héma Sibi, opus cit.

投稿者: appjp

ポルノ・買春問題研究会(APP研)の国際情報サイトの作成と更新を担当しています。