ノルディックモデル・ナウ「グルーミング・ギャング問題の本質」

【解説】現在、イギリスではパキスタン系の男性を中心とするグルーミング・ギャングがイギリスの白人少女たちを組織的にグルーミングし性的に虐待していた問題(1990年代から繰り返し話題になっている)が大きな話題になっています。リベラル派の影響を受けた警察・司法当局が、「レイシスト」と非難されるのを恐れて、彼らの取締・検挙・起訴を躊躇し、被害者を見捨ててきたと指摘されています。このこと自体はまったく許しがたい職務怠慢であり、リベラル派の偽善を示すものですが、それと同時に、白人男性の個人やグループも同じような犯罪行為をしているのに、それに対しては沈黙を守る右派、保守派の欺瞞も問題にする必要があります。この問題について、Nordic Model Now! の最新記事を紹介します。

Nordic Model Now!, 3 January 2025

 最近、ソーシャルメディアでは、ロザラム、ロッチデール、オックスフォード、テルフォードなどにおける「グルーミング・ギャング」の恐ろしい実態が話題になっている。この犯罪は、ほとんどが――ないし主として――パキスタン系男性グループによる白人労働者階級の少女へのレイプであり、警察やその他の当局が少女たちの窮状を黙認し、加害者たちを免罪してきたというのだ。

 この見解は、ルーマニアで他の少女や若い女性に対して同様の行為を行ない、裁判にかけられているアンドリュー・テイト〔著名な極右のインフルエンサーで人身売買に関与〕を擁護してきた著名男性たちによっても推進されている。テイトは、他の若い男性たちにこの犯罪を模倣するよう煽り、それによって利得を得てきた。こうした著名男性たちが、頭の中でどのようにつじつまを合わせているのかは、想像するしかない。しかし、このことは、真の問題が何であるのか、またその規模について、彼らがどれほど無知であるかを明らかにしている。

 私たちは、これらの事件の被害に遭った少女たちが受けた恐ろしい虐待や拷問、あるいは警察やその他の当局による職務怠慢や腐敗を軽視するつもりはいっさいないが、これらの事件を パキスタン系男性だけの責任であり、警察や当局が追及しなかったのは、加害者がパキスタン系であり、被害者が白人女性であったからだという理由だけであると考えるのは、重大な誤りである。もし加害者が白人イギリス人男性であったならば、警察はきちんと対応したかのようではないか。 イスラム女性ネットワークは、多くの「集団強姦グループ」の被害者がインド系やパキスタン系の女性であることを示す優れた調査を行なっている

 この職務怠慢のもう一つの理由として、加害者が男性で、被害者が主に女性であったことを示す膨大なエビデンスがある。男性による女性と少女に対する犯罪は、適切に対処されることはほとんどない。例えば、2021年から2022年にかけて警察に報告されたレイプ事件7万330件のうち、有罪判決に至ったのはわずか1378件で、有罪率はわずか2%未満である。少なくとも「グルーミング・ギャング」事件の加害者の一部は、法の裁きを受けている。

 私たちの独自の調査では、売買春はイングランドとウェールズでは事実上、非犯罪化されていることが明らかになっている。ポン引き行為、売春店経営、客引き、さらには児童買春や児童ポルノの製造・販売もほとんど起訴されることはない。

 もう一つはっきりさせておきたいのは、用語そのもの――「グルーミング・ギャング」であれ、「レイプ・ギャング」であれ、「児童性搾取」であれ――が、実際に起こっていることを分かりにくくしていることだ。これは未成年者の売買春に関するものである。つまり、男性が少女(時には少年も)を他の男性にレイプや性的虐待をさせるために売っているということだ。国際法では、それは、性的人身売買(場所を転々としているかどうかに関わらず)とみなされる。オックスフォードの事件では、少女たちは1時間あたり最高600ポンドで男たちに売られていた。

 そして、これこそが問題なのだ。男たちはあらゆる人種・属性の別の男たちに少女を売っている。この現象全体を突き動かしているのは男であり、白人男性は他の人種の男性と同様に、女性と少女をレイプしたり拷問したりすることを喜んでしている。他の人種の男たちよりもそうかもしれない。ジミー・サヴィル、ロルフ・ハリス、ゲイリー・グリッター、ジェフリー・エプスタイン、そしてエプスタインのリストに載っていた多数の白人男性のことを考えてみてほしい。彼らは一度も責任を問われたことがない。

 また、若い女性を男性に有料で消費させるための商品としてパッケージ化することを助長し、そこから利益を得ている OnlyFans を思い浮かべてほしい。それは、女性や子どもを性的に利用し虐待するために金を払うあらゆる人種の男たちをノーマルなものとしている。OnlyFans はイギリスで正式に登録されている。2023年の純収益は2022年から20%増の13億1000万ドル、税引前利益は25%増の6億5800万ドルとなった。そして、この企業はイギリス政府に歓迎されているのだ。

 2019年(5年前)にイギリスで全てのポルノに厳格な年齢認証を導入するはずだった素晴らしい法案を撤回したボリス・ジョンソンのことを考えてみてほしい[*]。彼は、それが男性を動揺させるかもしれないと考えたのだ。そして、私たちが今もなお子供たちに見せているポルノグラフィが一体何なのかを考えてみてほしい。スーザン・ブラック(彼女自身も、ロザラムの少女たちと同じような方法で、子供の頃に白人男性たちからポルノや売買春で虐待されていた)は、子供たちがたった1、2回のクリックで自由に閲覧できるポルノがどのようなものなのかを理解したいと思い、PornHubを調査した。彼女は次のように述べている。

私は自分の目で見たものを信じることができなかった。このようなものはダークウェブでしか見られないと思っていた。私は、女性が性的に、そして暴力的に虐待され、屈辱を受け、貶められ、レイプされ、拷問されるのを見ていた。これらはセックスビデオではなかった。犯罪現場のビデオだった。

 これが私たちの子供たちが育っている環境であり、多くの男性、おそらく40歳以下のほとんどの男性が定期的にこれを見て自慰行為をしている。男性が女性をレイプし、肛門性交し、首を絞め、殴り、その他にも拷問する映像だ。それにもかかわらず、英国の政府機関はこのようなものに対して非常に寛容であり、子供たちがこれを見ないようにする効果的な規制をまだ実施していない。ポルノ業界を所有し、運営し、それを可能にしているのは誰か? ほとんどが白人の男性である。

 だとすれば、あらゆる人種の男性が女性と少女をレイプしたり拷問したりするために金を払っているのは不思議なことだろうか? この問題は英国に深く根付いている。これは英国の構造的問題なのだ。性搾取は強欲な巨大産業であり、英国政府が同国に拠点を置くことを嬉々として許可しているのだ。すでに述べたように、OnlyFans だけでなく、AdultWork、Vivastreet、Escort Irelandといった大手女衒サイトも、すべて合法ビジネスとして運営が許可されている。これらの企業は、ロザラムの少女たちに与えられた虐待と類似した虐待を助長し、そこから利益を得ているが、財務省は、これらの企業がGDPと税収を増やすとして歓迎している。

 性的人身売買を含む組織犯罪に対処する任務を負う国家警察機関である国家犯罪対策庁(NCA)は、彼らを「犯罪との闘い」における「パートナー」として歓迎しているほどだ。イギリス政府は、部分的に「キリング・キトゥンズ」という会社を所有している。この会社は「セックスパーティー」を主催しているが、これは正確にはポップアップ売春店と表現した方が適切かもしれない。

 それなのに、英国政府が、金銭の授受を問わず、男性による性的暴力や拷問から少女と女性を守れないことに、なぜ私たちは驚くのだろうか?

 そろそろ目を覚まして、恐ろしい全体像を理解するために点と点をつなげるべき時が来ている。英国の体制全体が、多数のパキスタン系男性が最終的に有罪判決を受けたような行為を容認し、金銭化し、促進しているかぎり、周辺化された少女や若い女性たちの状況は何も変わらないだろう。もし彼らがホワイトカラーの白人男性であったなら、貴族院に迎え入れられた可能性が高いのだ。

 売買春およびそれに関連する諸行為(ポルノ、ウェブカム、OnlyFans、シュガーデート、ラップダンス、ストリップなど)は、全国で女性や子どもに対するレイプや拷問を助長し、正常化し、合法化し、収益化している。あらゆる人種の男性によってだ。

 だからこそ、私たちは北欧モデルを求めているのだ。有害でミスリーディングな物語に燃料を投下するのではなく、もしあなたがこの問題に関心を持っているなら、私たちを支援してほしい。私たちのキャンペーンを支援し、私たちの情報を共有し、労働組合に参加し、私たちの嘆願書に署名し、地元のコミュニティグループで私たちを講演に招き、寄付をしたり、ボランティアとして私たちに参加したりしてほしい。真の、そして効果的なシステム改革のための運動に参加してほしい。

[*] オンラインポルノに関しては、オンライン安全法により、来年からいくつかの年齢認証管理が実施される予定であるが、ボリス・ジョンソンが撤回した優れた法案の半分ほどの効果があるかどうかは疑わしい。

出典:https://nordicmodelnow.org/2025/01/03/on-grooming-gangs/

投稿者: appjp

ポルノ・買春問題研究会(APP研)の国際情報サイトの作成と更新を担当しています。

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