性的人身取引・買春・性的搾取のもとにある人々への支援を求める国際署名にご協力を

現在のコロナ・パンデミックとロックダウンのもとで、性産業の中にいる人々――その大多数は女性と少女――が食料や医療サービスなどの必要最小限のニーズも満たされないまま放置されている現状にあります。アボリショニストによる以下の公開書簡は、国連事務総長に宛てて、性的人身取引や買春、その他の性的搾取のもとにある人々に緊急の支援を行なうとともに、性的搾取から逃れたい人々に離脱サービスを提供するよう求める国際署名です。ぜひ署名ページにアクセスして署名してください。

性的人身取引・買春・性的搾取のもとにある人々への支援を国連の新型コロナウイルス対策に含めよう、グテーレス国連事務総長に求める公開書簡に署名してください!

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdfUBVvlYkue2cnNk_ac-ek-tLVoy1oL5Pi9I0hyLF4dzGXGQ/viewform?fbclid=IwAR0RnTy1ASub9if3b_g7oJt0-A_jszzzDDhpNx8SR1NcvEoBSuH-4RSInkY

親愛なるグテーレス国連事務総長

 以下に署名した私たちは、それぞれの国および世界で、性的人身取引、女性と少女の買春に終止符を打つために活動している、性売買サバイバー、現場支援者、女性人権団体の活動家です。

 コロナ・パンデミックが女性と少女に与えている深刻な影響に光を当て、ロックダウンに伴うドメスティック・バイオレンスの世界的増大に対処するよう呼びかけているみなさんの努力に敬意を表します。私たちが今日この手紙を書いたのは、性的人身取引・買春・性的搾取のもとにある人々を国連のコロナ対策に含めるようあなた方に訴えるためです。

 コロナウイルスは、世界の社会的・経済的な不平等の構造と緊縮政策の失敗を浮き彫りにし、いかに危機が不利な状況に置かれた人々の脆弱性をいっそう悪化させるものであるかをはっきりと示しました。性的人身取引と性的搾取の被害者を含む被買春者は――その大多数は女性と少女です――はこのパンデミックによってより大きな悪影響を受けています。国際連合はこれらの人々を放置してはなりません。

 被買春者の生活状況は、構造的不平等、性とジェンダーにもとづく暴力、差別、貧困、人種差別、ゼノフォビア(外国人嫌悪)、システムの欠陥に根ざしており、コロナ・パンデミックはこれらの問題を暴露するとともに、いっそう増幅させました。新型コロナの爆発的拡大は被買春者をますますもって、新しい形態の虐待と悪化する貧困にさらしています。これらの人々はセーフティネットもなしに放置されているのです。日々私たちのもとには、売買春の中の女性たちが、生きていくための必要最小限の必要を満たすのに多大な労苦を強いられているという情報が舞い込んでいます。これらの人々やその子供たちは、食料も、安全なシェルターも、医療支援も利用できない状況に置かれています。これらの人々は、今後、再度の人身取引や性的搾取にさらされる危険性にあり、それに伴うあらゆる身体的・心理的被害や生命にかかわる被害を受ける危険性があります。そうした危険性の中にはコロナにかかるリスクも含まれています。にもかかわらず、支援の仕組みや離脱サービス(それがある場合にはですが)を利用する機会はますます限定されていっています。

 また、女性と子供たちに対するオンラインを通じた搾取(ポルノサイトやその他のオンライン上の搾取手段によるもの)が増大しているという報道が頻繁になされています。男たちはオンラインに移動し、接触を伴わない形で性的満足を得る方法を追求することで、性的搾取者や利得者たちに加担しています。これらの人々はすでに、インターネットを利用して、女性と子供たちを前代未聞の規模で虐待し搾取しているのです。コロナ・パンデミックの真っただ中で、人間によって監督されていないインターネットが保障する匿名性と無限に拡大するネット接続とは、ますます多くの女性と子供たち、とりわけ思春期の子供たちを、グルーミング、オンラインを使った性的搾取、セクストーション(言葉巧みに相手の性的画像を入手し、それを使って脅迫する行為)にさらしており、これらはしばしば性的人身取引をもたらしています。

 性的人身取引・買春・性的搾取のもとにある人々(圧倒的に女性と少女によって構成されている)が適切な保護と支援を受けるようにすることは、私たちの集団的義務であり、それは現在、決定的に重要で緊急のものです。性売買の中で搾取されている人々のためのグローバル基金を立ち上げ、これらの人々が包括的なサービスを受けられるようにするよう、私たちは国連事務局に呼びかけます。この国際基金が、これらの諸個人の直接的かつ短期的なニーズに応えるとともに、性的搾取のシステムからの離脱を求める人々に離脱サービスを提供するべきです。この基金は、売買春に関わる罪で投獄ないし拘留されている人々にも利用できるものでなければなりません。さらに、基金は、女性と少女を搾取しているシステムを維持するのではなく、女性たちを売買春へと追いやっている構造的不平等に――国際法と人権原理に基づいて――取り組んでいる団体やネットワークの努力を支援するべきです。基金の目的は、数十億ドル規模の国際的性産業で売買されている人々を支援し救い出すべきであって、性的搾取を労働の一種だとみなしている利得者と搾取者が今後とも仕事を続けられるようにするべきではありません。さらに私たちは、オンライン上の性的搾取の問題にも最優先課題の一つとして取り組むよう訴えます。これは、パンデミックの影響に対処する努力の一環です。

 女性と少女たちの権利を推進しているみなさんの努力に感謝を述べるとともに、この書簡で提起された諸問題について引き続き討論していければと思っています。

 どうかよろしくお願いします。

投稿者: appjp

ポルノ・買春問題研究会(APP研)の国際情報サイトの作成と更新を担当しています。

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