2020年3月14日付けの本サイトの投稿で、バーモント州議会に現在上程されている売買春の包括的非犯罪化法案に反対するサバイバーの手紙の翻訳を紹介しましたが、この手紙は、2020年4月14日、世界各地の、とりわけアメリカのサバイバー145名の署名をつけて、バーモント州議会の司法委員会責任者に送付されました。
バーモント州では、非犯罪化に関わる法案が2つ上程されており、1つは、セックスワーク調査委員会を立ち上げる法案で、もう一つは、その調査委員会の「調査」にもとづいて買春、売春店の経営、ピンプ行為(支配下にある女性に売春させて金を儲ける行為)などもすべて包括的に非犯罪化する法案です。セックスワーク調査委員会には、アメリカ自由人権協会(ACLU)のような折り紙付きのセックスワーク派団体が入ることになっており、この「調査」の目的が、包括的非犯罪化にお墨付きを与える露払いの役割をするためのものであるのは明らかです。
サバイバーたちは、世界各地で繰り返されたこの種の非犯罪化が、買春に対する巨大な需要を生み出し、性産業をはびこらせ、この需要を満たすために世界中から女性を調達する必要性を生じさせ、人身取引を大規模に引き起こしてきたことに警告を発しています。