4月15日に第21代韓国総選挙が行なわれましたが、各報道にあるように、文在寅大統領を支える与党の「共に民主党」(およびその比例代表政党である「共に市民党」)が全300議席中、180議席という圧倒的多数の議席を獲得し、大勝しました。コロナ危機に対する政権の対応が多くの国民に支持されたのでしょう。
その一方で、このサイトで紹介した、今年の国際女性デーにできたばかりの韓国のフェミニスト政党「女性の党」は、結成後わずか6週間ながらも20万票以上を獲得し、比例代表政党の中で10位の得票となりましたが、議席の獲得はなりませんでした。
韓国は、小選挙区制と比例代表制の並立連動制で、比例代表制の議席数がごくわずか(300議席中わずか47議席)なので、1議席を獲得するには、40~50万票を必要とします。比例代表制はクオーター制ですが、小選挙区制はそうではないので、結局、小選挙区制では圧倒的に男性候補者が勝利するので、韓国は依然として女性議員の割合が世界的にはきわめて低い国になっています(日本よりずっとましですが)。今回の総選挙でも、小選挙区制の当選者に占める女性の割合は11%程度でした。「女性の党」が主張してきたように、革新系政党の大勝にもかかわらず、男性による権力の独占状態は変わっていません。
「女性の党」は、獲得された20万人を基盤に、ただちに次の選挙への準備を開始すると声明しています。