韓国でポルノ被害に関する画期的な法改正が実現

 韓国社会を震撼させた「n番部屋事件」を受けて、韓国で、性犯罪とポルノ被害に関わる画期的な法改正が実現することになりました。

 「ハフポスト日本版」の最新記事によりますと、まず性交同意年齢が、日本と同じだった13歳以上から、グローバルスタンダードである16歳以上に引き上げられました。日本と韓国は、性交同意年齢が国際水準からみて異常に低く、子どもの性的人権を軽視しているとして悪名高かったのですが、韓国はついに日本を置き去りにしてグローバルスタンダードへと移行しました。強制わいせつや準強姦の法定刑も著しく引き上げられ、日本の強姦罪よりも重くなっています。

 また、われわれが以前から主張してきた、たとえ性的な画像の撮影のものには同意していても、あるいは自分で撮ったものであっても、それを同意なしに頒布する行為(不同意頒布)に対する処罰が導入され、また、たとえ頒布しなくても、性的撮影物を脅迫や強要の手段に使うことも性暴力と規定して厳しい処罰の対象にしています。

 さらに、強要やだましなどによって性的姿態を撮影したもの(性的搾取映像物)に関しては、被害者が未成年である場合だけでなく、被害者が成人であっても、その撮影物の視聴や購入だけでなく、その所持や保存も処罰の対象にしています(性的搾取映像物の制作に関しては、以前から韓国では処罰の対象でしたが、その法定刑も今回大幅に引き上げられた)。これも、われわれが以前から主張してきたものです。

 また、誰かの顔とヌード写真ないし動画とを合成した写真・動画の制作と頒布も処罰の対象にしており、しかもそれによって得た収益を没収する規定も含めています。

 われわれが、ポルノ被害防止法として想定していた被害類型(流通被害、消費被害、存在被害など)にもとづく処罰対象の多くが、今回の法改正で実現しました。欧米諸国のほとんどどこにおいても実現されていないものばかりです。

 日本でも、n番部屋事件に相当するような性的撮影強要・頒布事件が頻繁に起きているのに、いっこうに法改正にはつながらず、政府が2年ほど啓蒙キャンペーンをやっただけです。アメリカでも同じような強要事件が起きていますが、裁判で確かに被害者は多額の損害賠償金を獲得しましたが、法律は変わっていません。したがって、今後とも同様の犯罪が繰り返される危険性がありますし、実際に、ポルノハブ問題で明らかになっているように、頻繁に繰り返されています。それに対して韓国は、事件の発覚後すみやかに法改正を行ない、この面で世界で最も先進的な法体系を整備したことになります。

 被害者が裁判に訴えないかぎり救済されないアメリカ型ではなく、ましてや行政が啓蒙キャンペーンをするだけの日本型でもなく、国家が法とその執行機関を通じて積極的に被害を防止し、加害者の処罰と被害者の救済を行なうべきなのであり、韓国はポルノ被害に対する法的対処に関して、正しい方向性を世界に示したと言えます。

投稿者: appjp

ポルノ・買春問題研究会(APP研)の国際情報サイトの作成と更新を担当しています。

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