CATWとNOW-NYCの公開状──LinkedIn はただちに OnlyFans をプラットフォームから削除せよ

【解説】LinkedIn(リンクドイン)は、世界で登録者が10億を超える世界最大級のビジネス特化型のSNSサイトを運であり、求職・転職、ビジネスパートナーや人材探し、顧客や商談先の紹介などを行なっています。そのサイトに、OnlyFans(オンリーファンズ)というサブスク型動画投稿ポルノサイトの広告と紹介ページが掲載されたことに対して、女性人身売買反対連合(CATW)と全米女性機構ニューヨークシティ(NOW-NYC)とが連名で公開状(オープンレター)を先日発表し、LinkedIn のプラットフォームから OnlyFans の広告と紹介ページを削除するよう訴えています。以下はその全文の翻訳です。

2026年6月18日, CATW, NOW-NYC

 私たちはこの公開状において、2026年5月28日に御社のプラットフォームである LinkedIn(リンクトイン)に投稿された、ウェブサイト「OnlyFans」の広告動画、および OnlyFans を雇用主として紹介するページを LinkedIn がホストしていることについて、深い懸念を表明する。私たちは両者をただちに削除するよう要請する。

 OnlyFans はアダルト業界のエンターテインメント・サイトであり、「コンテンツ・クリエイター」と呼ばれる個人によるポルノや売春を通じて収益を上げ、巨額の利益を得ている。LinkedIn に掲載された広告では、OnlyFans のロゴを身につけた3人の匿名の若い女性がカメラに向かって直接語りかけ、OnlyFans がどのように彼女たちの生活を豊かにしたかを説明している。「OnlyFans は私に大きな自由を与えてくれた […] 正直なところ、自分が望むように生きるための十分な資金も得られた」と、ある女性は述べている。

 OnlyFans はその LinkedIn ページで、「…コミュニティのために比類なき機会を創出することで、クリエイターに力を与えている」と自慢している。しかし、OnlyFans は「コンテンツクリエイター」の収益の20%を徴収しているだけでなく、13億人を超える会員からの取引を処理し、収益分配を通じて「クリエイター」から間接的に利益を得ている。OnlyFans は、ピンプや第三者の商業的性搾取者と同様に運営されている。

 街頭売春、違法な「マッサージパーラー」、ストリップクラブ、「パパ活」、デリヘル業者、そして OnlyFans のようなオンラインプラットフォームを含む性売買は、経済的に困窮している若い女性や、その多くが性的虐待や暴力の被害を生きのびてきた人々など、社会で最も弱い立場にある人々を標的としている。

 ポルノ制作のために撮影された個人を対象とした包括的な2024年の調査によると、参加者の実に88%が幼少期の性的虐待を経験したと報告し、90%が心理的虐待、79%が身体的虐待を経験したと報告している。

 OnlyFans は、若い女性と少女を自社のプラットフォームに誘い込むことに大きな利害関係を持っており、2023年には14億ドルを超える純収益を上げた。しかし、若い女性たちに「OnlyFans で数千ドル、あるいは数百万ドルも稼げる」と伝えるのは、控えめに言っても非現実的だ。ある分析によると、OnlyFans の「コンテンツクリエイター」の下位50%は、手数料を差し引いた後の月収はわずか136ドルに過ぎない。

 利益追求のため、OnlyFans の資金力のあるマーケティングチームは若い女性を標的にし、彼女たちを勧誘・誘引できると分かっている場──Instagram、TikTok、そして現在ではLinkedIn──へと追いかけていく。

 OnlyFansは、性的人身売買を故意に助長し、売買春(例えば、ピンプ行為)を助長しているプラットフォームだ。例えば、米国を拠点とする非営利団体「Anti-Human Trafficking Intelligence Initiative(ATII)」は、OnlyFans 上で児童性的虐待素材(CSAM)や性的人身売買の兆候が絶えず見られることを指摘している。

 2024年、ロイターの調査により、OnlyFans 上で同意のないポルノグラフィに関する140件以上の警察への通報が確認されている。ロイター通信はまた、2019年12月から2024年6月の間に OnlyFans 上で未成年者の露骨な画像や動画が販売されたとする、警察の報告書や裁判所の提出書類に記載された30件の通報を記録している。

 OnlyFans を通じた搾取事例の中で最も注目を集めたもののひとつは、アンドルー・テイトに関わるものだ。彼は自らを「米英のミソジニー的インフルエンサー」と称する人物であり、英国とルーマニアの両国で、レイプ、人身売買、および女性を性的に搾取するための組織犯罪グループ結成の容疑で起訴されている。テイトは、自身が管理する OnlyFans アカウントで被害者に「パフォーマンス」を強要したとして告発されているだけでなく、自身の「Pimping Hoes Degree (Ph.D.)」コースを通じて、OnlyFans 上で女性が「パフォーマンス」を行なうよう誘導する方法を、数え切れないほどの他の若い男性たちに指導していた。これらは、OnlyFans のプラットフォーム上およびそれを通じて発生している虐待や犯罪の記録されたほんの一例に過ぎない。

 LinkedInは、世界最大のオンライン職業ネットワークサイトとして、性的搾取を助長するポルノサイト(この場合は OnlyFans)へのプラットフォームの提供を拒否する企業責任を負っている。LinkedIn には、拡大し、至る所に蔓延するこのミソジニーや女性の商品化を、テクノロジー業界が拒絶する上で主導的な役割を果たす力がある。数え切れないほどの人々が、職業世界への入り口として LinkedIn を頼りにしている。彼らに、性売買からの危険なプロパガンダを突きつけるようなことがあってはならない。

 私たちは LinkedIn に対し、この有害なコンテンツをただちに削除し、誰もが安全かつ持続可能な雇用を求められるプラットフォームとしての健全性を維持するために、引き続き警戒を怠らないよう強く求める。 

一般の皆様へ:行動を起こしたい場合は、LinkedIn 上の OnlyFans ページにアクセスし、「メッセージ」の右側にある「その他」アイコンをクリックして、「不正利用を報告」をタップしてほしい。

投稿者: appjp

ポルノ・買春問題研究会(APP研)の国際情報サイトの作成と更新を担当しています。

コメントを残す