スペインのフェミニスト・アボリショニストが中心となって、2020年5月9日にSNSなどを用いたオンラインでの第2回アボリショニスト・マーチ(II Marcha Abolicionista)が行なわれ、大きな成功を収めました。当初は、実際にストリートを行進する予定でしたが、コロナ危機のためにオンライン上の取り組みに切り替えられました。しかし、そのおかげで、普通は参加できないような人々もSNSを通じて世界中から参加することができました。
このアボリショニスト・マーチは、スペインのアボリショニスト団体 Mujeres por la abolición (Women for Abolition)のイニシアチブによるもので、ヨーロッパとラテンアメリカの30ヵ国以上の活動家と団体の協力のもとに企画されました。
Contrainformacion.es の記事 によりますと、このオンライン上のアボリショニスト・マーチには、主としてスペイン、フランス、イギリス、カナダ、メキシコ、アルゼンチン、ベルギー、パラグアイ、ブラジルの7ヵ国から数千人の女性たちが参加し、9日の早朝から、#9M2MarchaAbolicionista ないし #9M2ndAbolitionistMarch のハッシュタグをつけて、売買春と人身取引の廃絶、ポルノグラフィと代理母制度への反対、被買春女性への支援、女性と少女に対するあらゆる性的搾取の根絶などを訴えて、ツイッターにメッセージ、写真、動画を投稿しました。その数は、開始から8時間足らずで2万6000ツイートにのぼり、その後、3万ツイートを超えました(末尾のP.S.を見てください)。
これは、オンライン上で行なわれた初めての国際的なアボリショニスト統一行動であり、予想を超えた成功を収めることができました。また、今回の活動を踏まえて、今年の9月には、一連の企画が予定されています。インゲボルク・クラウスさんとジュリー・ビンデルさんによる売買春をめぐる対談や、ゲイル・ダインズさんによるポルノグラフィ問題の講演、サバイバーであるアリカ・キナンさんによる政府への要求書の提出、などです。
残念ながら、日本では、APPのツイッターアカウントで日本の少ないフォロワーに伝えることができたのみで、組織的な参加はできませんでした。ここでも言葉の壁が障害となっていますが、今後、APPは日本のアボリショニストもできるだけこうした国際的な取り組みにコミットできるよう、今後とも努力をしていくつもりです。
P.S. その後、元の記事が情報を更新しましたので、その内容をお伝えします。新しい情報によると、7ヵ国ではなく、10ヵ国(スペイン、フランス、ポルトガル、イギリス、ベルギー、カナダ、メキシコ、チリ、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ)の女性たちが積極的にこのマーチに参加しました。参加者は少なくとも2360人で、そのうち1760人が最初から積極的にマーチに参加しました。#9M2MarchaAbolicionista ないし #9M2ndAbolitionistMarch のハッシュタグをつけたツイートは、最終的に5万3788にものぼり、フェイスブックでの投稿は2万3221、インスタグラムへの投稿は1150でした。
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