ウクライナの代理母制度の禁止を求める国際署名、200団体の署名を添えて提出

 5月28日、この「国際情報」欄で、ウクライナの商業的代理母制度の禁止を求める国際署名について紹介しましたが、6月3日、国際的に200もの女性団体の署名が集まり、それらの署名を添えてウクライナの大統領に提出されました。署名団体の大部分は欧米諸国の諸団体で、とくにスペインとスウェーデンの団体が多数含まれています。アジア諸国からは残念ながら日本とフィリピンの団体のみが署名しています。

 商業的代理母制度は、貧しい女性の身体と子宮を金儲けの道具にするものであり、売買春やポルノグラフィと並ぶ典型的な商業的性搾取の一形態です。ほとんどが貧しい第三世界諸国の貧しい家庭の女性や少女たちがわずかなお金と引き換えに、欧米諸国の金持ち夫婦のために10ヵ月間も身体的に拘束され、生活のあらゆる側面が契約によって縛られ、妊娠・出産に伴うあらゆるリスクにさらされます。アジア諸国のほとんどでこの制度が禁止されているのも当然です。

 東欧・ソ連崩壊後に、また2008年の金融危機後に経済的危機に陥った旧ソ連諸国および東欧諸国の若い女性たちは、大量に欧米諸国に流れ、性産業に吸収されていきました。そして性産業と並んで、この商業的代理出産制度は、欧米の富裕層が旧ソ連・東欧諸国の女性たちを性的に利用し搾取するもう一つの形態なのです。

投稿者: appjp

ポルノ・買春問題研究会(APP研)の国際情報サイトの作成と更新を担当しています。

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